今年の20曲2018 (3/4)
それでは引き続き20曲のうちの11曲目～15曲目を紹介します。
11. HAHN X ESON - BETTER
Release Date:2018.5.24
www.youtube.comChoon Entertainment所属、HAHN(ジミョン、ボーカル)とESON(イスン、ラップ)のシングルです。チュンといえばJBJにいたヨングク…ヨングク×シヒョンなどでお馴染みですが、色々ありもはやチュンにいるのかどうかもよく分からない昨今…。
今は1番年下のギョンホンが加わり3人でWITZ(ウィツ)としてフリーデビュー中(?)。最近他のグループもフリーデビューするグループが増えていますが、フリーデビューの概念が未だにちゃんと掴めていません。Stray kidsやヒョンソプ×ウィウンなどがそれにあたると思うのですが、この2組は普通に音盤もリリースしていて、それってデビューと何が違うの？という…。WITZに関してはSoundcloudやYoutubeに曲はアップされますが、まだ音源配信サイトでは配信されていません。ちなみに4月からMnetで始まるProduce101の新シーズンに事務所としてチュンが参加するという情報があり…誰が生贄にされるのか戦々恐々の日々です…。
曲はアーバン感のあるクラベスのようなスネア、ベースの太いシンセ音、ジミョンくんのソウル向きの柔らかい歌声、イスンくんの上手いラップ、ジミョンくんも普通にラップ出来る！イスンくんも普通に歌える！2人ともスキルが高い！最高！という感じです。(ちなみに途中2:01～の誰も歌っていないブリッジの声はヨングクです)
ジミョンくんに関してはあまり情報がないのですが、イスンくんはShow me the money6に応募したこともあるらしくデビュー前とは思えないラップの上手さ。応募した時の動画の転載と思われるものがこちら。
www.youtube.comホノルルで長く暮らしていたらしく英語がとっても流暢で韓国語と混ぜるのが上手い。これ最近誰かでも思ったなと考えた所、ベスト20曲前半で書いたDPR Liveだ。彼はグアムでしたね。
というか2018年は新人とは思えないレベルのラップをする子たちが本当に増えたように感じます。事務所に入った時点でもう自分のラップスタイルがある程度確立していて、あとは場数を踏んで精度がどんどん上がっていくようなイメージ…。今までのボーカル担当ほどは歌が上手くないor顔担当が(仕方なく)ラップをやっている(やらされている)ような時代とは次元が違いますね。
クリスマスにやったミニライブでBetterを披露しているのですが(前半1分ぐらい知らない曲だけどこれも良い)、上手いながらもまだ伸びしろを感じられて、期待感が高まりました。ちなみに音源だとサビでジミョンくんが"한순간"(ハンスンガン、一瞬)と歌っていた所がライブでは"지금이순간"(チグミスンガン 今この瞬間)と音が詰まっていて、ブラッシュアップされています…。
www.youtube.comギョンホンくんが加入前に2人で出した音源がもう1つあるんですが、聴いてビックリ、ジミョンくんラップも出来るの…？さらっとちょっとラップしてみましたみたいな感じで音源出したけど2人とも歌えるし何…？万能…？
soundcloud.comWITZになってからの初リリース曲、先程と同名のBet on meという曲が年末にリリースされますが、私は最初名前も違うしここに挙げたHAHN×ESONと同じ人とは気付かず…ラップ上手いよなぁと思って聴いていたら同一人物だったという…。ちょうど年末でベスト20曲を選んでいたタイミングだったのもあり何故かこのタイミングからWITZにドハマりしてしまいます。かっこいいんだけどサビのskrr skrrがなんかちょっと面白い。
www.youtube.comちなみにここまでで本人たちが気になった方はWITZ_MOMENTという名前で1分前後の動画が毎日youtubeにて更新されているので見てみて下さい。スライムやキャンドルを作ったり何か企画がある時はまだしも、それ以外は本当に日常報告動画で正直あんまり面白くない…かもしれないので…
そして年が明けて突然最高ディープハウス風最高楽曲が投下されます。
www.youtube.com金のかかってなさそうなMVだ…と思うのも束の間、結局曲とボーカルとラップ(全部)が最高なのでなんでも良いや～となってしまう程に曲が良い。
押し売りしたら何故かハマってくれた友人が作ったAC部とのMAD動画を貼ります。謎の中毒性。
作った本人から、これなら先入観なしに聞いてくれると思うんですよね！とルンルンで言われて、オ、オウ…となってしまった
— e_e_li_c_a (@e_e_li_c_a) February 12, 2019
pic.twitter.com/HN91hy88Ww
冒頭にも書きましたがProduce101の新シーズンが始まるため未来が見えなすぎなWITZ、無事2019年中にはデビュー出来ることを願います…。
12. 오담률 (CHIN CHILLA) - Good (Feat. 챈슬러)
Release Date:2018.6.22
www.youtube.comベスト20曲前半のハオンくんの所、高等ラッパーで名前を出したオダムリュル(Chin Chilla)です。高等ラッパー2後、ミリオンマーケットに所属しこのシングルを出します。同じくミリオンマーケット所属のChancellorが客演していて、作曲は슬로야 그거 틀어봐(スロヤ クゴ トゥロバ、SLOそれ流して)のサウンドロゴでお馴染み、YTC4LYFというクルー所属のSLOとChancellorです。今SLOの作曲一覧を見たら25曲しかなく、私がその周辺の曲をたくさん聴いているというだけで全然お馴染みじゃなくてびっくりしました。太いベースがG-Funkみたいでアメリカ西海岸を彷彿とさせるのと、トラックにChin Chillaのラップ、Chancellorの声がとっても合っています。
G-Funkについてあまり触れたことがなかったので説明すると、アメリカカリフォルニア州で生まれたHiphopのサブジャンルの1つで、名前通り70年代のFunkやP-FunkをHiphopに取り入れ昇華させたものです。GはGangstaとかGhettoのG。サウンド的には高音のシンセ・太いベースがメインのスタイルとバックにローズやウーリッツァーなどのエレピを鳴らした(エレピの事について詳しく書いてある記事はこちら)メロウなスタイルの大きく2種類があります。
前者の高音シンセと太いベースのG-Funkの例。
www.youtube.com曲の雰囲気が物々しく緊張感があると説明して分かってもらえますでしょうか…？高音シンセのせいだと思いますが、なんか起こりそうな…不穏で怪しい感じ…ベースはとにかく太いですが、スネアとキックは軽めで抜ける感じがあります。
ちなみにこれらの高音シンセは73年リリースのこの曲、0:46～のシンセが主に参考元と言われています。上のIce cubeのGhetto birdのループしている高音のシンセはは0:54～のシンセをサンプリングしています。
後者のエレピを使ったメロウなG-Funkの例。ちなみにWarren GはDr.Dreの弟(異母兄弟)です。
www.youtube.comこちらは"Chill out"や"laid-back"などと表現され、先程のG-Funkよりもリラックスしている雰囲気が感じ取れると思います。ラップに関しても優しく歌うようなフロウが多めです。音数もそこまで多くなく一般的に連想するスネアとキックがしっかりしたヒップホップ！という感じのものとはちょっと違うかなという。ちなみにこちらのサンプリング元はMichael McDonaldのこちらで、シンセやベースはFunkっぽさがありますが、どちらかというとSoulやAORよりかなと。
www.youtube.com上で挙げたDr.DreのLet me rideはP-FunkというFunkのサブジャンルを指すGeorge Clinton & Parliament FunkadelicのMothership connectionがサンプル元で、Funkど真ん中！という感じです。P-Funkを掘り下げ始めるとキリがないのでこの辺にしておきますが、サンプリングしている元でも結構違いが分かりますね。
これらがG-Funkのベースで、そこから時を経てキックとスネアがしっかりしてきたり
Tha Dogg PoundのLet's Play House(1995リリース)
www.youtube.comトークボックスを取り入れたり…
2Pac feat. Dr. Dre and Roger TroutmanのCalifornia Love(1995リリース)
だんだんBPMが速くなっていきます
Daz DillingerのIn California(1998リリース)
こういう不穏なやつもある。本当に大好きな曲なんですけどこれをリアルタイムで中学生の時に聴いてた自分、よく道を外さずに育ったな…。
Dr. Dre feat. Snoop DoggのStill D.R.E.(1999リリース)
www.youtube.comみんなとにかくカリフォルニアをレペゼンする…初期の不穏感が嘘のように明るい曲調に…トークボックスが気持ち良いです。
RoscoeのI Love Cali(2000リリース)
www.youtube.comG-Funkの他に並行してG-Rapというジャンル名も使われ、G-Funkの表現は段々廃れ、G-Rapがメインになります。また大きく西海岸のHiphopのことを指すのにウェッサイ(Westside)と言ったりもします。
G-Funkのこと喋りすぎた…。さて、ここまでの知識をもってもう一回Goodを聴いてみましょう。最初とはちょっと違って聞こえるはず。(誰だ)
突然話は戻って客演と作曲に参加しているChancellorについてですが、彼は2015年頃まで이단옆차기(イダンヨプチャギ、二段横蹴り)という作曲家チームのメンバーでした。LambCの所でも名前を出したバークリー音楽大学出身です。名前が売れたのはGirl's dayのSomething、ApinkのMr.Chuをプロデュースしたあたりからでしょうか。本当に挙げたらキリがないぐらい曲を作っていて、現時点でNaver musicには関わった曲として436曲出てきます。
13. 이진아 (Lee Jin ah) - RUN (With GRAY)
Release Date:2018.6.26
www.youtube.comAntenna Music所属の作曲作詞家、歌手のイジナ。
K-Pop Starというオーディション番組のシーズン4で3位になり知名度が上がります。ちなみにアルバム15枚で紹介したJYPのパクジミンはこれのシーズン1で優勝してJYPに入社しています。シーズン4の優勝者はケイティキムで、そうです、最近AXISからRememberという曲をリリースしたあのKATIEです。(自分で書いててなーにがそうです、じゃ…とキレてしまった)
2015年アンテナに入ってからCMやラジオなどたくさん出演しており、2016年のSM StationでSHINeeのオニュと一緒にやった曲でああ！となる方もいるかもしれません。
www.youtube.comちなみに所属しているアンテナミュージックは元々はシンガーソングライターのユヒヨルのためにずっとマネージャーをしていた人が作った事務所で、彼自身も統括プロデューサーとして代表に名前があります。彼の冠番組ユ・ヒヨルのスケッチブックにイジナが出演している回がありますが、のほほんとしてて2人ともかわいい。
www.youtube.com今まで出したシングルなどを全部詰め込んだアルバム、タイトル"진아식당(ジナシッタン、ジナ食堂) Full course"のフルコース通りの内容で聴き応えがあるので是非アルバムで聴いて下さい。
アルバムの曲を少し紹介しますが、K-Pop Star4で披露した냠냠냠(ニャムニャムニャム、もぐもぐもぐ)からご飯系のシリーズは始まり…この曲もTAKの8bitエディットとしてアルバム3曲目に入っています。
www.youtube.comアルバム4曲目に入っている배불러(ペブロ、お腹いっぱい)
www.youtube.comアルバム7曲目のRANDOM。イントロからは考えられない怒涛のピアノ、ギター、ドラムが襲う0:19～のところめっちゃ好きです。これらがご飯シリーズ(?)
www.youtube.comアルバムの6曲目、계단(ケダン、階段)もプログレっぽいところがあって好き。
www.youtube.com話はRUNに戻りますが、dingoのDF LiveシリーズでGrayとライブしている、初っ端からGrayの顔！！！！動画(だけではない)がありますが、イジナがClaviaのnordというシンセを弾いている所がたくさん見られて良い動画でもあります。
曲もこれとジャンルを決められないクロスオーバーな楽曲で、2:07～のシンセなどはProgressive Jazzなどを彷彿とさせます。
あと도망가 볼까(トマンガ ボｒカ、逃げてみようか) 모른척할까(モルンチャカｒカ、知らないふりをするか)でカメラが寄ってドヤ！ってなる演出も好きです。
www.youtube.comnordでこういうプログレっぽいシンセというと上原ひろみが思い出されます。彼女もイジナもどっちも鍵盤を弾く時気持ち良さそうに弾くのがとても好きです。
上原ひろみはnord lead 2を使っていますが、イジナはMVだとnord electro 5d、DF Liveだとnord stage 2を使用しています。nordの種類の違いは語っていたらキリがないのでこちらの記事を参照。
上原ひろみは好きな曲がありすぎて挙げきれませんがnordをたくさん使っているこちらを。
www.youtube.com上原ひろみ、近年はレキシのツアーに参加したり色々活動の幅を広げているようで、ニコニコなどを探すとライブ動画なども出てくるので気になる方は是非。
ここでJazz、Fusion、Progressive Jazzなどに言及し始めたら本当にこの記事が2019年中に終わらなくなるのでこの辺で…
14. 트와이스 (TWICE) - Dance The Night Away
Release Date:2018.7.9
www.youtube.comJYP Entertainment所属、9人組のTwiceです。ってもうTwiceに関しては誰なのかとか説明する必要ないですよね。
2015年デビューなのでもう3年目ですが、日本でも韓国でも絶え間なく活動していて最早5,6年分ぐらい働いてそう…こういうのにTwiceを書くのは多分初めてで、今までアルバム曲で好きな曲はいっぱいありましたがDJでかけたりミックスに入れる止まりでした。初めて聴いた時はなんかEDMリミックスしやすそうな曲だな…という印象だったのですが、ステージをたくさん見て曲を聞く回数が増えていくとホーンの音と抜けるスネアの音が気持ち良くなってきて…あれ…私が2018年一番追っていた同じくJYPのStray kidsも踊ってるし…
www.youtube.comツイートを遡ると10日後の7/19には良い曲～って言ってます。良くクラブ用語？で"アンセム感"という表現を使うのですが、元々はアンセムが定番曲・ヒット曲などの事を指して、転じてフロアを盛り上げる曲、そういう雰囲気をアンセム感などと言ったりします。まさにDance the night awayは"アンセム感がすごい"曲かなと思います。
どうも初っ端の振り付けがなかなか好きになれないのですが、私が一番好きなスタイリングのステージはKCON LAの時のこれ。
youtu.beリーダージヒョがめちゃくちゃ黒い気がするんですけどもともとこんなもん…？K-Pop、一般的に首の色とも合わないぐらいに顔を白くしがちなんですがコンセプトもあってかこの曲のステージはどれも本人たちそのままの肌色の感じを生かしていて良いなと思います。後輩のガールズグループもデビューして成績も謎に良いですし、2019年はもう少しTwiceの負担が減りますように…。
15. 라붐 (LABOUM) - 체온(Between Us)
Release Date:2018.7.27
www.youtube.comGlobal H Media所属のガールズグループ、Laboum(音はラブム)です。デビューは2014年なんですが、2018年11月に日本デビューしています。昨今すぐに日本デビューするグループを見てきているからなのか、なぜこのタイミングで…感がすごい。
EPとして2つ前のタイトル曲、Shooting Love(푱푱)がめちゃくちゃ好きで興味を持ちました。
www.youtube.comこの次のEPのタイトル曲、Hwi hwi(휘휘)でデビュー以来初の音楽番組1位を獲ります。ちなみにこの曲が日本デビュー曲となっています。こちらも良い曲。
www.youtube.comちなみにHwi Hwiまでは6人ですがそのあとマンネのユルヒがFTISLANDのミンファンと熱愛が発覚し脱退。事務所へは芸能界に興味がないと説明し脱退したらしいですが、直後ミンファンとの結婚そして妊娠を発表…事務所も妊娠の事実は知らなかったらしく…すごい…。
これが2017年11月頃の出来事ですが、10月からThe UnitというKBSで放送されたアイドル再起プロジェクト番組にメンバー3人が出演することが発表され、最終9人にジエンが残り2018年5月頃からUNI.T(ユニティ)としての活動が始まります。もうグループとしてグチャグチャ…。最初は8ヶ月の期間限定で活動が予定されていて、最後の1ヶ月だけは所属しているグループとの並行活動も可、という話でしたがこの체온(Between Us)を7月にリリースし普通に並行活動を始めるラブム…。
曲についてですが、まずボーカルが入ってからの4小節目の最後にパンパンッ！とクラップ音が入り8小節目の最後はキコキコとBed squeak音が入ります。そこから段々とサビに向けて音数が増え、サビ前にクラップ音が入り切り替わり、サビからは2小節目と6小節目の最後にクラップ音が2回入るようになります。2番目のサビ前はクラップ音がなく、またサビで2,6小節目の最後にクラップ音2回、ブリッジを経て3番目のサビ前はクラップ音があり…とこう書いてると個人的にはクラップ音が入ってきて欲しい時に入ってこなくてもどかしい…のですがメインボーカルのソヨンの声に哀愁があり歌詞の内容などからももどかしさを表現するうちの一つの手段なのかなと思ったりもします。またBetween usの韓国語のタイトルは체온(チェオン、体温)で歌詞にも체온과 체온이 맞닿을 때(体温と体温が触れ合う時) 입술과 입술이 부딪힐 때(唇と唇が当たる時)というような内容があり、ところどころ入るBed squeak音がこういう歌詞を引き立てとても印象的に聞こえます。
この後出したシングルアルバムにBetween usのオリジナルバージョンとしてソヨンがソロで歌ったアコースティックバージョンが入っており、こちらもまた違った良さがあります。
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私がセンター2列目ぐらいで見たステージを貼っておきます。ちなみに私は現在マンネのソルビンの顔がめっちゃ好き。歌い出しの白いパンツの子です。
